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5.失敗を避けるために収録直前にすべきこと

最終更新: 2019年3月23日

改札口や階段の位置・最寄りの施設は調査しておく。

たとえば、京王線の朝の下り各停を録音するとします。調べてみると、改札口や階段が集中するのは新宿方なので、京王八王子方のほうが空いてそうなことがわかりました。しかし、代田橋駅の改札口は京王八王子方にあります。代田橋駅には専修大付属高校がありますから、通学時間帯にかかると、京王八王子方の車両に笹塚駅から学生がどっと乗ってきて撃沈することがありそうです。

 

そこで、通学時間帯にかからない時間帯に録音するか、笹塚駅で京王新線からの列車の接続を受けないダイヤを選択して録音する、といった判断を下します。

 

何回も録り直せる路線ならまだしも、あまりチャレンジできない路線の場合は、事前調査をしたほうがいいと思います。

女性専用車・弱冷房車の位置から空いている号車を判断。

慢性的に混雑する都心の車両のなかから乗客の少ない車両を見つけるには、車両の先頭や最後尾が定番ですが、乗り換え駅の多い地下鉄の場合は、女性専用車や弱冷房車を狙うといいです。

例えば、日比谷線は端っこのほうが混みますので、弱冷房車狙いがいいと思います。

あまりにも人のいない座席は要注意。

たとえば、まったく人がいない7人がけロングシートと、3人くらいがパラパラと座っているロングシートだったら、どちらを占有すべきでしょう。人がいないほうが雑音がしないから、当然前者かといえば、そうでもありません。

というのも、人のいないロングシートだと、グループ客がドカドカと押し寄せてくる危険があるからです。なので、ぽっかり空いたスペースというのは非常に危険です。

全区間で閑散とすることが明らかな場合や、短区間の収録なら間違いなく前者ですが、長時間の場合は、最初からパラパラと人がいくるくらいの場所で録音したほうが平均していい録音ができます。精神衛生上も後者のほうが断然有利です。

マイクを人の方向に向けない。

おなじ位置で収録しても、マイクを人の方向に向けないだけで、だいぶ声が収録されにくくなります。マイクを床方向に向ける、通路側でなく窓側に向けるなどの工夫をするだけで、だいぶ違います。

下の走行音は、ギュウギュウ詰めの中央特快で、片持ち式座席の下にマイクを向けて収録したものです。あちこちで会話が繰り広げられていましたが、あまり気にならないと思います。

マイクを車体の構造物に近づけすぎない。

乗客だけでなく、車両の音にも気をつけましょう。ドアエンジンの音、ドアのバタバタいう音、渡り板のカチャカチャいう音、窓のガタガタいう音、化粧板のミシミシいう音などは、マイクの向け方によっては、かなり耳障りに収録されます。

これを避けるためには、車両の構造物にマイクを近づけすぎないで収録することです。なるべく「空中」で録るイメージを持つといいと思います。

貫通扉を複数箇所閉める。

編成中で一つだけ貫通扉が閉まっている場所の近くで録音すると、E231系などは、隙間風がします。貫通扉が空いていると、起動減速時に風が発生し、風切り音を拾ってしまうことにもつながります。複数の貫通扉をできるだけ閉めたほうがいいでしょう。

できれば折り返し前から乗車してフラットなどを確認。

出庫してきた列車を狙うときはしかたありませんが、折り返しのスジの場合は、折り返し前から乗車して、フラットや台車のきしみ、その他雑音の有無を調べておくといいと思います。

厚紙を用意して臨む。

折り返し前の調査で雑音が明らかになった場合でも、対処のしようがあります。窓のガタガタいう音などは、建材の緩みが問題のことがあります。そこで、すき間に「くさび」を打ち込んで、振動を防ぐといいと思います。ダンボールくらいの厚さのある小紙片をあらかじめたくさん用意し、振動しそうな場所に挟んでおくと効果があります。